木寺師匠の特技

一昨日の夜中から有田へ。

仕事は詰まっているんだが、今しかできないこともあるだろう。

 

 

※ブログの写真は全て藤原です。師匠の作品ではありません。

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木寺師匠が撮り続けている有田焼「酒井田柿右衛門窯」の、一年に二度程度しか行われない窯炊き。

 

 

 

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朝6時、お塩で窯の周りを清め、神棚に手を合わせて窯炊きは始まる。

 

 

 

柿右衛門窯の窯炊きに使われるのは赤松の薪のみ。

油も石炭も全く使わず1,300度まで温度を上げていく。

 

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さーむいっすねーーー。

 

長い1日の始まり。

 

窯炊きは大体36〜40時間かかるのだ。

 

 

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屋根から細く煙が上がるまで1時間以上かかる。

 

 

少しずつ少しずつ、炎を見ながら煙を見ながら職人さんたちは温度を上げていく。

 

 

 

朝の6時に火を入れて、夜中の12時までの18時間、少しずつ温度を上げながら900度をキープ。「あ、そこ少し強いから薪一本減らして」みたいな感覚は、400年もの長い時間、職人から職人へと受け継がれてきたもの。

 

 

時間の流れというのは目に見えないと思っていたけれど、ここには確かに流れがある。粛々と、淡々と、静かに静かに当たり前の数百年が見えるような気がした。

 

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夜中12時を過ぎたあたりから、「攻め炊き」と呼ばれる工程に入る。

この赤松の薪だけで一気に1300度まで温度を上げていく。

 

と言うのは易し、900度を1300度まで持っていくのにまた12〜14時間くらいかかる。その間ずーーーーーーーーーーーーっと炎を見ながらこの小さな穴を通して薪を投げ入れ続けるって、考えられんと思わんですか。

 

 

職人さんも木寺氏も私も、煤で鼻の穴まで真っ黒さ。

 

 

 

しかも柿右衛門の窯は大きいので、薪を投げ入れる位置(手前、真ん中、奥)のバランスを間違えると温度が偏ってしまう為、窯の上から上がる煙や炎を確認しながら必要な位置に投げ入れる。

 

 

 

なんなんだ!

この職人集団は!

 

 

 

本物だ、と圧倒された。

 

 

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今朝早く窯の横を通る小径を歩くと、昨夜の雷雨と風で落ちた紅葉がまるで柿右衛門様式の器のようだった。

 

 

この当たり前の日常にある日本の美しさこそが、柿右衛門様式と言うことなんだと改めて思う。

 

 

それが当たり前の日常であることに感動する。

 

 

 

すると、窯の方から「藤原は昨日の雷雨より怖いから、いつも雷くそばばー鬼デビルって呼ばれてるんですよーあははは〜〜!」と楽しそうに職人さんたちと話す木寺師匠の声が聞こえた。

 

 

 

 

ぶっ飛ばす。

 

 

 

 

そんな男さ、木寺一路。

私の感動を一瞬で台無しにするのが特技です。

 

 

じゃーの。

 

 

 

 

藤原

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